ウィーンティンパニ工房(Wiener Paukenwerkstatt)のバロックティンパニ。
オーストリアの修道院に何世紀ものあいだ保管されていた、ハイドン自身が叩いたとされるバロックティンパニ(現在は古楽器オーケストラの名門中の名門ウィーン・コンツェントゥス・ムジクスで使用されている)が、ウィーンティンパニ工房(WienerPaukenwerkstatt)の手によりレプリカとして誕生しました。バロックティンパニらしいストレートでパワフルなキャラクターを持ちます。さらにウィーンの楽器らしい充実した響きとクリアな音程感は、格調高く気品のある音楽作りを最大限にサポートします。
・仕様
ケトル直径:58cm、62cm
重さ:11kg、12.5kg
ピン:7本(小ケトル)、8本(大ケトル)
Q:現代楽器のオーケストラでも浮きませんか?
プラスチックヘッドを張ったバランスアクション式ティンパニのサウンドに慣れていると、「いつもと違う」という意味で「浮いている」と感じることがあるかもしれません。実際の案件で9割は現代楽器のオーケストラの中で使用していますが、バロックティンパニだから浮くということはなく、むしろ逆で「よく馴染む」という声の方が多いです。不安な場合、はじめから木バチとかではなく、硬めのフランネルなどで様子を見るといいかもしれないです。(ご希望の方には、マレットセットも貸し出ししております。)
Q:音域が足りなくなるのが心配です。
本皮を使用する以上、「大丈夫」と確たることが言えないのが難しいところです。低い音域が足りなくなるパターンと高い音域が足りなくなるパターンがありますが、どちらかと言うと高い音域に困ることの方が多いです(レトロな練習会場など空調が不十分な環境)。たとえば、演奏機会が多くてよく苦戦するのが、シューベルトの「未完成」のFisです。
2021年2月に、高音域対策としてバイセンフェルス製のピッコロティンパニ(直径49cm)を導入しました。これにより、湿度が高い環境でも高音域が足りなくなることがなくなりました。F以上の音が出てくる楽曲の場合同時レンタルを推奨しています。